小児科

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予防接種(予約)

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◎予約外受付時間 午前:8:00~11:30 ※人数制限があります
◎予防接種:火・水 予約制 受付13:30~14:00 接種時間14:00~15:00
◎乳児健診:木 予約制 受付10:00~10:30 接種時間10:30~11:00
(電話予約:月・金 13:00~15:00、木 14:00~16:00)
詳細は1ブロック受付またはお電話にてお尋ねください。
■この表は都合により変更する場合もあります。
■予約変更・取消は、予約コールセンター(0531-22-9793)で承ります。

 

診療内容

当院小児科は名古屋市立大学小児科の関連病院です。市内唯一の小児入院施設であり、田原市の小児医療の中核施設として、 発熱、咳、下痢などの一般小児科外来診療、低身長などの内分泌疾患や各種アレルギー疾患、その他専門的な診療を行っています。 また、田原市の1歳半/3歳健診も当科で請け負っています。
総合病院のメリットを生かし、耳鼻科・皮膚科など他科とも連携を取りながら診療しています。 近隣のクリニックや病院小児科からの紹介患者さんも多数お受けしております。当科での診察の結果、より高度な検査や治療を必要とする場合は、豊橋市民病院などの専門的な病院へご紹介するなど病診連携を行っています。

『小児科は子どものすべてを診る科』

大人であればご自身で判断されて、耳なら耳鼻科、眼なら眼科、足が痛ければ整形外科にかかられますが、 どの科にかかって良いかご不明なお子さんは、まず小児科を受診して下さい。専門医にかかる必要があるかどうかを判断するのも小児科医の役割のひとつです。 また、お子さんの様子を見ていて何か気がかりなことはありませんか?そんな時の相談相手も小児科医の役割です。

診療内容

内分泌疾患

低身長のお子さんに対する精密検査、成長ホルモン分泌刺激試験、成長ホルモン療法を行っています。 その他、甲状腺疾患、思春期早発症などの各種内分泌疾患の診療、診断確定のためのホルモン負荷試験なども行っています。

アレルギー疾患

気管支ぜんそく、長引く咳の原因精査、じんましんの原因精査、食物アレルギー、などの各種アレルギー疾患をみています。
食物アレルギーでは食物経口負荷試験による診断、食事指導、緩徐的経口免疫療法、など、 気管支ぜんそくでは肺機能検査、 吸入指導なども行っております。

『渥美病院小児科 こどものアレルギー』


>>こどものアレルギー、講演依頼についてはこちらをご覧ください。

腎疾患

学校の検尿で異常のあったお子さんの精密検査や、血尿・蛋白尿、水腎症などのフォロー、尿路感染症の管理などの診療を行っています。

心疾患

心雑音のお子さんの精密検査や、軽症・中等症の先天性心疾患のフォロー、川崎病フォロー、 学校心臓健診で異常のあったお子さんの心臓超音波検査や心電図検査を行っています。

予防接種

MR、4種混合、ヒブ、肺炎球菌、BCG、日本脳炎、インフルエンザ、ムンプス、水痘、ロタウイルスなどの各種予防接種を行っています。 (アレルギー疾患をお持ちの方はご相談ください。)

入院加療

肺炎、胃腸炎、気管支喘息発作などのあらゆる急性期疾患の入院加療を行っています。その他、成長ホルモン分泌刺激試験、 食物経口負荷試験なども行っています。悪性腫瘍など専門的な治療を要する疾患や集中治療が必要なお子さんは、 豊橋市民病院などと連携し転院搬送しております。

こんな症状、こんな時は当科に受診しましょう

  • 熱、咳、鼻水、腹痛、嘔吐、下痢などの症状がある時
  • ヒューヒュー、ゼーゼーする時、咳が長引く時
  • 身長が低い、体重が増えない
  • 食物アレルギーが心配
  • 学校の検診で尿の異常・心臓の異常を指摘された

 

小児科からのお知らせ

渥美病院小児科の診療体制

現在、渥美病院の小児科は村田に加え、豊橋市民病院小児科からの派遣医師の2名体制で診療を行っております。

豊橋市民病院小児科と当科は共に名古屋市立大学小児科医局の関連病院であり、これまでも様々な連携や人事交流をしておりました。当科常勤医師の減少に伴い、 平成24年1月から豊橋市民病院小児科の先生が1名ずつ交代で赴任される体制が整備され、現在の2人体制を維持しております。

今後とも、外来診療はもちろん、入院診療、一定時間の時間外診療など、これまでの診療体制を維持し、患者さまの側に立った、医学的にも質の高い診療を目指して参りたいと思っております。宜しくお願いいたします。

渥美病院小児科「LINE@」配信サービス

渥美病院小児科からのお知らせを、スマートフォン等で利用できるアプリ「LINE」を通して配信しております。
医師の休診情報や予防接種のお知らせなど配信させていただいておりますので是非ご登録をお願いします。

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小児科豆知識

溶連菌(ようれんきん)感染症について

溶連菌(正式にはA群溶血性レンサ球菌)という細菌に感染して起こる咽頭炎についてお話します。

主に園児・学童児に多い病気で、潜伏期間は一般に2-4日です。
感染力は比較的強く、兄弟などではよくうつります。
発熱・のどの痛みが主な症状で、時に腹痛、吐き気があります。
のどは赤く腫れ、扁桃腺に白い膿がつくこともあります。舌がいちごのようにぷつぷつ赤くなったり、赤いこまかい発疹が首や胸のあたりから始まり、ときに全身に広がることもあります。

診断

綿棒でのどをこすり、溶連菌の迅速診断キットで検査します。20-30分で結果が出ます。

溶連菌感染症の合併症

合併症としては、急性腎炎、リウマチ熱があります。このうちリウマチ熱については適切な抗生剤の使用により発生率が激減し、今ではほとんどみられない合併症となりましたが、急性腎炎についてはなお注意が必要です。

急性腎炎:溶連菌感染後2週以内に発生することが多く、典型的な場合、肉眼的血尿(コーラのような尿)、むくみ(夕方になってもひかない、まぶたの腫れ)、乏尿(おしっこが少ない)、というような症状がみられます。これらの症状が一つでもみられた場合は、速やかに小児科を受診して下さい。軽症の腎炎の場合は軽い血尿が唯一の症状であるため、当院では溶連菌感染であることがわかってから2週後に尿検査を行って腎炎になっていないかどうか、尿検査で確認しております(溶連菌感染によって起こった血尿なのかどうかを区別するために診断した日にも尿検査をします)。

治療

溶連菌の感染そのものは、抗生剤を2-3日飲めばすぐに治まりますが、急性腎炎などの合併症を防ぐために、抗生剤を5日間しっかり飲むことが勧められていて、当院でもそうしております。抗生剤をきちんと飲んでも発熱が持続する場合は受診して下さい。

抗生剤を飲み始めてから24時間以上経過し、発熱が治まって元気であれば、登校・登園してもかまいません。

溶連菌感染症は一度感染したら二度と感染しないというものではなく、繰り返すこともあります。同じような症状があれば受診して下さい。

ご質問・ご不明な点がございましたら、小児科医にお尋ねください。

おたふくかぜについて

おたふくかぜ(ムンプス、流行性耳下腺炎)はムンプスウイルスによって起こる耳下腺炎です。
耳の下の部分や顎の下がはれて、痛み、発熱を伴うことが多いです。60-70%のお子さんは両方はれますが、片方だけの症状の場合もあります。感染してから症状が出るまでの潜伏期間は、2-3週間です。感染力は強く、おたふくかぜにかかったことが無い兄弟などでは60%程の確率で感染します。ただし、感染しても耳下腺がはれない場合(不顕性感染)も30%前後であり、実は知らずに感染して抗体を持っていることもあります(兄弟がおたふくかぜになったのに症状が出なかった場合は、後日抗体検査をして感染していたかどうか確認しておくと良いでしょう)。

両方の耳下腺が強くはれている場合は診断がやさしいのですが、軽いはれの場合は難しく、正確な診断についてはムンプスウイルスに対する抗体が作られているかを血液検査で測定することで可能となります。

ムンプスウイルスに対する治療法はなく、痛みが強い場合は鎮痛剤を使用しながら、自然に治るのを待つしかありません。感染力は耳下腺のはれが強い時期にあり、発症後5日間経過すれば感染力が弱まるため、『耳下腺がはれだして5日間』は出席停止となります。耳下腺のはれがはっきりしない場合でも、周囲の流行状況、痛みの場所などからおたふくかぜの可能性が否定できない場合は、念のため出席停止の扱いとしております。

おたふくかぜには合併症も多く、中でも髄膜炎と難聴、思春期以降の男性の睾丸炎は重症になる場合があります。難聴は報告により様々ですが、200-1,000人に1人に発生するといわれており、決してまれではありません。

ムンプスウイルス感染の唯一の予防法は予防接種です。予防接種により耳下腺炎を軽くすることができ、髄膜炎、難聴の危険も大幅に減らすことが可能です。自費での接種となりますが、ぜひ接種していただきたいと思います。

『おたふくかぜは自然にかかるのが一番では?』と考えている親御さんもいらっしゃいますが、それは誤解です。おたふくかぜに自然にかかったときの症状および合併症は、予防接種を受けている方に比べはるかに症状が重くなります。自然にかかると治るまでに1週間近く症状が続き大変です。『小さいうちに軽くかかって良かった』という方もいらっしゃいますが、お子さんがおたふくかぜの予防接種を打たずに自然感染した場合、難聴などの重い合併症を起こす可能性はあります。また自然感染では他の人への感染源になってしまいますが、予防接種をしていると感染力は大幅に低下します。

ご質問・ご不明な点がございましたら、小児科医までお尋ねください。

お子さんの急病対応【発熱】

お子さまが突然、高熱をだすことはよくあります。お母さま方からすれば心配で、すぐに病院につれて行きたくなるのも無理はありませんが、発熱のほとんどは外敵から体を守るための防御反応で、その大半はいわゆるカゼが原因です。夜間の場合は翌日の受診で大丈夫な場合が圧倒的に多いのです。

まずは以下の点に注意し、しばらくお家で様子を見てはいかがでしょうか。
発熱が続くときは、時間内にかかりつけ小児科を受診しましょう。

発熱時の対処法
①一般的な対処法

・まず安静にして十分に水分を補給してください。熱がある時は水分が失われがちです。また水分を補給して汗をかくことは体温の調節にもなります。
・熱でつらそうにしているときは、寒気がないかぎり薄着にしてあげましょう。またお子さまが嫌がらなければ氷枕などをわきの下や首筋などの、太い血管が通っているところに当ててあげてください。おでこに当てるのは熱を下げるという意味ではあまり意味がありませんが、本人の気分がよくなるようならしてあげてもかまいません。寒気がある時は毛布などの掛け物を一時的にして、寒気がとれたら同じようにしてください。

②解熱剤

・解熱剤は発熱の原因を治す薬ではありません。熱が38.5℃より低いときや熱があっても元気なときは、あわてて解熱剤を使う必要はありません。
・38.5℃以上の発熱があって、しかも機嫌が悪かったり、水分が取れなくなったり、食欲が極端におちるようなら解熱剤を使ってください。この場合は、必ず医師の指示通りの量を使い、6時間以上の間隔をおくようにしてください。熱が下がったら、水分の補給を心がけてください。

◆休日・夜間でも医療機関を受診した方がよい場合は?

・生後3か月未満の発熱の場合
・うとうと眠ってばかりいて反応が乏しい場合
・激しい頭痛やひどい嘔吐、激しい腹痛をともなう場合
・小鼻がぴくつく、肋骨の下がへこむ、ぜーぜーする、など苦しそうな呼吸をしている場合
・初めてのけいれん、けいれんが5分以上続いたり、繰り返しおこるような場合
(状況によっては救急車を使った方が良い場合があります。詳細は『お子さんの急病に対する対応:けいれん』を参考にしてください)

お子さんの急病対応【けいれん】

お子さんのけいれんのほとんどは「熱性けいれん」と呼ばれるもので、熱で脳が刺激されたために起こります。38℃以上の発熱時や熱の上がりぎわに起こります。熱性けいれんを起こしたお子さんのうち3分の1は、その後も熱性けいれんを繰り返すことがあります。1歳未満で熱性けいれんを起こしたお子さんは繰り返す割合が高いと言われています。小学校入学までには発作を起こさなくなるのがほとんどです。けいれんは通常数分以内で治まり、その後、少し寝てしまうのがふつうです(豆知識:熱性けいれんも参考にしてください)

けいれんを起こした時の対処法

・まずはあわてず見守ってください。これが一番難しいかもしれませんが、1回だけのけいれんで命にかかわるような事態になることはまずありません。
・まわりを片付けて、危険な物を取り除くようにしましょう。
・呼吸が楽にできるように衣服をゆるめてあげてください。
舌を噛まないように物を口に入れるのは窒息の危険があるのでやめましょう。
・だ液や吐いたものがのどに詰まらないよう顔を横にして寝かせてください。
・けいれんがおさまった後、体温を測り、熱があるかどうか確認して下さい。
(熱がある時の対処法は『急病時の対応:発熱』を参考にしてください)
・けいれんが5分以内でおさまり、お子さんの意識の状態や元気などに問題がなければ、
静かにやすませて、診療時間内に小児科の診察を受けるようにしてください。

休日・夜間でも医療機関を受診した方がよい場合は?

・初めての熱性けいれん
・熱性けいれんが5分以上続く場合(救急車を使ってください)
・24時間以内に2回以上の熱性けいれんがある場合1回目のけいれんの後、意識がもどらないまま2回目を起こした時は救急車を使ってください
・体の片側だけ(右側だけ、左側だけ)が強くひきつけるような熱性けいれんの場合
・けいれんが止まった後も意識がぼんやりしている
・熱がないのにひきつける場合

*余裕があれば診断の助けになりますので、以下の点について確認してください。

・いつけいれんが起きたか(起きているときか、眠っているときか)
・何分くらいけいれんが続いたか
・手足の動き(手足を大きくぴくつかせるものか、突っ張るものか、右と左で違いがないか)
・白目をむいたか
・意識、顔色はどうだったか
・熱はどのくらいか

お子さんの急病対応【嘔吐・下痢】

お子さんが突然吐いたり下痢したりする病気で一年を通じて圧倒的に多いのは、細菌やウイルスによる胃腸炎です。胃腸炎では、何よりも水分補給を心掛けることが大切です。適度な水分が補給できていれば、まずあわてることはありません。

吐いたり下痢をした場合の対処法
嘔吐

たいていの場合は何も治療しなくても治ります。吐き気のひどいときは、まずは1~2時間何も飲んだり、食べたりせず消化管を休めてあげてください。その後はイオン飲料水などの塩気を含む水分を少量ずつ何度も与えてください。

下痢

下痢の場合でも水分補給が一番重要です。吐き気がなければ量の制限も不要です。ほしがるだけイオン飲料水などの塩気を含む水分を与えて下さい。また、食事をやめるのはかえって治りを悪くすることもあるので、おかゆなどなるべく消化の良いものを食べさせて下さい。

◆休日・夜間でも医療機関を受診した方がよい場合は?

・けいれんを起こしたり、意識がおかしい場合(胃腸炎では熱のないけいれんが時々みられます)
・ひどい下痢やひどい腹痛を伴っている場合
・吐くものが血液や、緑色の液体である場合
・血便がある場合
・繰り返し吐いて、水分が全くとれない場合
・元気がなく、水分が全くとれない場合
・脱水の症状がある場合(口の中を覗き込んだ時ツバが糸を引くような場合、半日以上おしっこがでない場合)

お子さんの急病対応【腹痛】

小さなお子さんはお腹が痛いことを上手に伝えられません。
お子さまがこんなことをしているときはお腹が痛い可能性があります。

・体を「くの字」にして泣いている
・突然、火がついたように繰り返し泣く
・おなかを触ると泣いてしまう

1)腹痛がある場合の対処法

他に症状のない、腹痛だけの場合、最も多いのは便秘です。便は毎日出ていると思っていても固めの便(ウサギのようなコロコロの便)の場合は便秘です。このような場合は一度、市販の浣腸をして腹痛がなくなるかどうか確認してみて下さい。

 

2) 休日・夜間でも医療機関を受診した方がよい場合は?

腹痛はいろんな病気で起こります。
1) の場合を除き、腹痛が激しいようならすぐに受診していただいた方が無難です。

・激しい腹痛が続く
・ちょっと動くだけで激しい腹痛が起こる
・嘔吐、下痢がひどく水分がとれない
・血便がある
・周期的に激しく泣き、泣き止んでもぐったりしている。
*小さなお子さんの腹痛で緊急性の高いものの1つが「腸重積」です。
突然、火がついたように繰り返し泣き、嘔吐がみられます。
この場合、浣腸をしますと血便が見られます。医療機関を早急に受診してください。

お子さんの急病対応【せき】
1)せきがある場合の対処法

通常は救急対応の必要はありません。
咳がひどくても、元気があって食事や睡眠が取れるようなら、まったく慌てる必要はありません。部屋の加湿や水分補給をし、痰を出しやすくしてあげましょう。咳が長引く場合は、原因を見つけるための診察が必要です。診療時間内に小児科を受診してください。

 

2) 休日・夜間でも医療機関を受診した方がよい場合は?

・顔色が紫色になる場合(救急車を使ってください)
・鼻をヒクヒクさせたり、肋骨の下がへこむ感じの苦しそうな呼吸を伴う咳の場合
・呼吸のたびにヒューヒュー・ゼーゼーという音がする場合
・犬の吠えるようなかん高い咳と声のかすれがみられる場合

臍ヘルニアについて

臍ヘルニア(さいヘルニア:いわゆるでべそ)とは、生後間もなくへその緒が取れた後に、おへそがとび出してくる状態をいいます。生まれて間もない時期には、まだおへその真下の筋肉が完全に閉じていないために、泣いたり、いきんだりしてお腹に圧力が加わった時に、筋肉のすきまから腸がとび出してきて、おへそのとび出し(でべそ)の状態になります。触れると柔らかく、圧迫するとグジュグジュとした感触で簡単にお腹に戻りますが、あかちゃんが泣いてお腹に力が加わるとすぐに元に戻ってしまいます。

臍ヘルニアは、5~10人に1人の割合でみられ、生後3ヶ月頃まで大きくなり、ひどくなる場合は直径が3cm以上にもなります。ご家族の判断でおへそをコイン等で押さえ、絆創膏でとめたりする方がいらっしゃいますが、ほとんどの臍ヘルニアはお腹の筋肉が発達してくる1歳頃までに自然に治ること、絆創膏かぶれを高率に起こすことから、今までは手術が必要と思われる巨大な臍ヘルニアを除いて、何もせずに経過を観察するようにお話してきました。

最近、大きな臍ヘルニアではヘルニア自体は自然に治っても、おへその突出に伴い伸びてしまった皮膚が元に戻らず、たるんでくぼみが出来ないため、形成手術をうける患者さんが少なからずいることが問題となっています。これを解決する目的で綿球とかぶれにくい医療用テープを使って臍ヘルニアを押さえつけ、早期に治癒を目指す試みが一部の施設で行われており、良好な結果(臍ヘルニアの早期治癒、形の良いおへそ)が得られています。
当院でも今は積極的に綿球圧迫療法を行っています。とび出したおへその直径が2cm以上になったら早々に開始するのが良いと考えます。

治療についてのご質問、治療の希望がありましたら、小児科外来を受診してください。
なお、乳児健診時の治療は致しかねますのでご了承ください。

病気のときの水分補給について

急性胃腸炎、病中、病後の食欲不振時の水分補給は大事な問題です。
こういう時には水分だけでなく十分量の塩分もとる必要があります。
市販のイオン飲料水は塩分を少量しか含まず、また糖分も多いため胃から腸への水分の移動が遅れることもあり、病気の時に使用するのには効果が不十分です。これまでは、アクアライトという薬局で手に入る製品を勧めてきましたが、より塩分の多いOS-1(オーエスワン)という製品が発売されました。現時点ではこれが病気の時の水分補給に最適と考えています。

① OS-1配置の主な目的は休日、夜間に発症した胃腸炎による脱水を防ぐことにあります。
田原市内では、今のところ渥美病院売店及び下記の薬局で取り扱っています。

◆アーパス薬局 田原赤石店

東赤石5-100 TEL 0531-23-4111

◆スギ薬局 田原店

神戸町大坪181 TEL 0531-24-0861

◆アーパス薬局 渥美店

古田エゲノ前144 TEL 0531-37-1700

薬剤師の方に尋ねていただければわかるようになっています。取り扱い薬局が増加した際にはその都度、情報を更新します。
OS-1は夏場の運動などのように大量の汗をかいた際の水分、塩分の補給にも有用です。

① OS-1には200ml、500mlのペットボトルのほか、ゼリータイプのものがあります。
塩分が多いため多少、塩辛い印象がありますが、冷せば口当たりが好くなります。

② 1日に飲む量の目安
乳児:体重1kg当たり30~50ml(体重8kgの場合はおよそ200~400ml)
幼児:300~600ml
学童以上:500~1000ml

嘔吐がある場合は2~3時間、何も食べたり飲んだりせず消化管を休めてあげた後、一回30~50mlの少量から開始して下さい。
もどさなければ増量して上記の1日量を目指してください。
下痢だけの場合はお子様が欲しがるだけ与えていただいても結構です。

長引く咳と百日咳

百日咳が流行する季節には注意しましょう。咳が長引く場合は百日咳感染症の可能性もあります。
本人の症状は軽くても、乳児などへ感染すると重篤な症状になる場合があります。

百日咳は、百日咳菌という細菌に感染して起こる呼吸器感染症です。
感染力は強く、ひどい咳き込みを特徴とし、新生児や乳幼児では、咳に続いて嘔吐や無呼吸発作が生じ、重症化することがあります。DPTワクチンにより百日咳感染予防が可能ですが、ワクチン接種から時間が経ち、予防効果の薄れた学童・成人が百日咳にかかる事があります。DPTワクチン接種者では、典型的な症状を示さずに、長く続く咳、軽い咳の発作といった、比較的軽い症状で経過することが多く、受診・診断が遅れることがあります。

【典型的な経過】

感染から約1週間(6~20日)の潜伏期間を経て、風邪症状が続き(カタル期:約2週間)、徐々に咳が強くなっていきます。その後、連続した咳の最後に大きく息を吸い込み、痰を出しておさまるという症状を繰り返します(痙咳期:約2~3週間)。その後激しい咳は徐々におさまりますが(回復期:2~3週間)、回復まで2~3ヶ月かかることがあります。

【感染経路】

百日咳にかかった人の咳やくしゃみなどに含まれる菌を吸いこむことによって感染します(飛まつ感染)。百日咳菌が気道に侵入して感染が成立すると、細菌本体から百日咳の毒素が産生されて放出され、これらの毒素によって百日咳特有の咳が現れます。感染力は感染初期の百日咳の特徴が現れる前が最も強く、3週間を過ぎる頃まで感染力は持続します。通常、治療開始5~7日後には菌の排出は消失し感染力は低下します。

【診断】

百日咳にかかった人の咳やくしゃみなどに含まれる菌を吸いこむことによって感染します(飛まつ感染)。百日咳菌が気道に侵入して感染が成立すると、細菌本体から百日咳の毒素が産生されて放出され、これらの毒素によって百日咳特有の咳が現れます。感染力は感染初期の百日咳の特徴が現れる前が最も強く、3週間を過ぎる頃まで感染力は持続します。通常、治療開始5~7日後には菌の排出は消失し感染力は低下します。

【治療】

治療には抗生物質(マクロライド系の抗菌薬)が有効です。その他つらい症状を抑えるための対症療法を行います。抗生剤が有効なのはカタル期までで、痙咳期になると著明な効果は望めません。患者さんの同居家族や、濃厚に接触した方については、予防的に抗生物質を服用することもありますのでご相談下さい。

百日咳は学校保健法では第二種感染症に指定されており、特有の咳が消失するまで出席停止となっています(ただし、治療により数日間で菌は消失します。病状により伝染の恐れがないと認められたときはこの限りではありません)
喘息性の咳、その他の感染症の可能性もあります。咳が長引いたり、ひどい時は病院におかかり下さい。

熱性けいれん

子供のけいれんで最も多いのは熱性けいれんです。かぜや扁桃炎などの熱で脳が刺激を受けて起こします。
だんだん寒くなり、風邪をひきやすい季節は注意しましょう。今回は熱性けいれんについてお話したいと思います。

どんな病気?

38度以上の発熱に伴うけいれんです。熱の上がりかけに起きやすく発作後、体温を測って見ると39度を超えることがよくあります。全身を硬くして小刻みに震えたり、手足を大きくばたつかせる発作がみられます。発作は数分で終わりますが、その後、しばらく眠ってしまいます。生後6ヶ月から3歳までの間に初めて起こることが多く、小学校入学前にはほとんどの子が発作を起こさなくなります。熱性けいれんを繰り返すお子さんには熱が出た時にけいれん止めの坐薬を使って発作を予防します。

けいれんが起こったときの応急処置は?

①まずあわてないようにしましょう。一回だけのけいれんで命にかかわったり、後遺症を残すようなことはまずありません。
②周囲の危険なものを取り除きましょう。
③昔は「舌をかまないように何か口に入れて」などとよく言ったものですが、これはかえって空気の通り道をふさいで窒息につながることがあるのでやめましょう。また、気道が圧迫されないように衣服をゆるめましょう。
④意識を確認するために体をゆすったり、たたいたりするなど、過度の刺激を行うのはやめましょう。
⑤顔を横に向けて、唾液や吐物が肺のほうに入っていかないようにしましょう。
⑥もし可能であれば、その後の治療などの参考になりますので、 どんな発作だったのか、どのくらい続いたのか、観察してください。
⑦けいれんが落ちついたら熱があるかどうか確認してください。

 

その日のうちに病院に見せる必要があるのはどんな時?

①けいれんが5分以上続く場合は、救急車で医療機関を受診してください。
②24時間以内2回けいれんがみられたら、一度受診してください。 この時はあわてることはありません。ただし意識が回復しないうちに2度目が起こった時は救急車で受診してください。 

 

担当医紹介

氏名 職位 専門分野・資格など 出身大学・免許取得年
村田 浩章 小児科部長 小児科全般
免疫・アレルギー・感染症
日本小児科学会専門医・指導医
アレルギー学会専門医
臨床研修指導医
滋賀医科大学
H11
石川 達也 非常勤 神経
日本小児科学会専門医
日本神経学会認定医
日本小児神経学会専門医
日本てんかん学会臨床専門医
名古屋市立大学
S42
齋藤 万里子 非常勤 神経
日本小児科学会専門医
日本小児神経学会専門医
日本てんかん学会専門医指導医
名古屋市立大学
S57
山本 佳菜 非常勤 小児科一般 名古屋市立大学
H18
村松 幹司 非常勤 日本小児科学会専門医
日本周産期・新生児医学会周産期(新生児)専門医・指導医
小児慢性特定疾病指定医
佐賀医科大学
H3
杉浦 崇浩 非常勤 日本小児科学会専門医
日本周産期・新生児医学会周産期(新生児)専門医・指導医
名古屋市立大学
H9
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平日:午前8時~11時30分

[診療時間]

午前8時30分〜

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土曜日、日曜日、祝日及び8月15日、年末年始(12月30日〜1月3日)

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0531-22-2131
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